おはCOT❣️ 柚の子です。

COTのホワイトペーパーに並んでいる「ERC-20」と「Polygon」の2行、皆さんは何のことか説明できますか?

公式ホワイトペーパーのトークン仕様には、コントラクトアドレスが2つ載っています。1つはEthereumのERC-20、もう1つはPolygonです。

同じCOTという名前でも、置かれているブロックチェーンが別々、ということなんですね。

ホワイトペーパーに載っている2つのアドレス

ホワイトペーパーのトークン仕様の欄には、次のように書かれています。

  • ERC-20:0x5cac718a3ae330d361e39244bf9e67ab17514ce8
  • Polygon:0x8d520c8E66091cfD6743fe37Fbe3A09505616C4b

同じ文書の用語解説では、ERC-20を「Ethereumブロックチェーン上のスマートコントラクトに使われる技術規格で、いわゆるトークンを表します」、Polygonを「Ethereumと互換性のあるブロックチェーンネットワークです」と説明しています。

一方で、この2つのコントラクトがどういう関係にあるのか、たとえばどちらからどちらへ移せるのかといったことは、ホワイトペーパーには書かれていません。ここは文書からは読み取れないので、この記事でも推測では書かないでおきます。

ERC-20は「同じ形のトークン」の共通ルール

ethereum.orgの解説によると、ERC-20は代替性トークン、つまり1枚1枚が同じ価値と性質を持つトークンのための標準規格です。2015年11月に、Fabian Vogelsteller氏が提案したとのこと。

規格が決めているのは、トークンを別のアカウントへ送る、残高を調べる、総供給量を調べる、第三者のアカウントに一定額の使用を承認する、といった基本の機能です。形が決まっているので、ウォレットやアプリはトークンごとに作り分けなくても同じように扱える、という仕組みなんですね。

名前は固いですが、中身は「こう作れば、みんなが同じように扱える」という共通ルールの名前です(規格の番号がそのまま呼び名になっているの、いかにも技術の世界っぽくて好きです)。

PolygonはEthereumとつながった別のチェーン

Polygonの公式ドキュメントは、Polygon Chainを、Ethereumにつなぎ留められたEVM互換のブロックチェーンだと説明しています。取引はEthereumのメインネットの外で実行し、チェックポイントという仕組みで、定期的にEthereumへ状態を記録するそうです。

呼び名は資料によって違っていて、COTのホワイトペーパーは「Polygon / Matic Network」と書いています。

ethereum.orgは、Ethereumから独立して動き、双方向のブリッジでEthereumのメインネットにつながるブロックチェーンをサイドチェーンと説明していて、EVM互換のサイドチェーンでは、Ethereum向けに開発されたコントラクトを実行できるそうです。Polygonの公式ドキュメントも、Ethereumで動くコントラクトはコードを変えずにPolygonにデプロイできる、と書いています。

手数料(ガス代)を払うものも違います。ethereum.orgによるとEthereumのガス代はETHで払い、Polygonの公式ドキュメントによるとPolygon ChainではPOLがガスとステーキングに使うトークンです。

同じウォレットアプリでも、選んでいるネットワークによって、手数料に必要なものが変わるんですね。

チェーンをまたぐときの「ブリッジ」

ethereum.orgによると、ブロックチェーンはそれぞれ異なるルールとメカニズムで動いていて、トークンはそのままではチェーンの間を自由に移動できません。そこで使われるのがブリッジです。

サイドチェーンの解説では、資産が2つのチェーンの間を物理的に移動するわけではなく、通常はミンティング(発行)とバーン(焼却)を伴う仕組みで価値を移す、と説明しています。

Polygonの公式ブリッジ「Polygon Portal」の説明も、同じ形です。

Ethereumから預け入れると、Ethereum側のトークンはロックされ、Polygon Chain側に同じ数のトークンが1対1で発行されます。Ethereumへ戻すときは、Polygon Chain側で焼却され、Ethereum側でロックが外れます。

図にするとこうなります。

Polygonの公式ブリッジPolygon Portalの仕組みの図。左にEthereum(ガス代はETH)、右にPolygon Chain(ガス代はPOL)。上の矢印は預け入れで、Ethereum側のトークンはロックされ、Polygon Chain側に同じ数のトークンが1対1で発行される。下の矢印は戻すときで、Polygon Chain側で焼却され、Ethereum側でロックが外れる。資産がチェーンの間を物理的に移動するわけではない。注記として、COTの2つのコントラクトがこのブリッジで結ばれたものかどうかは、ホワイトペーパーからは分からない、と書いてある。

COTの2つのコントラクトが、この公式ブリッジで結ばれたものかどうかは、ホワイトペーパーからは分かりません。仕組みの一般論として読んでください。

送る前に確認したいこと

デジタル庁が委託した調査の報告書は、利用者の誤操作の代表例として、宛先アドレスやネットワークの選択を誤って誤送金し、回復が困難になるケースを挙げています。ethereum.orgも、トランザクションは元に戻せないので、すべてを3回確認するよう呼びかけています。

  • ネットワーク:送る側と受け取る側が、同じチェーン(EthereumかPolygonか)を使っているか
  • 宛先:受け取る人のアドレスを、1文字ずつ確かめたか
  • コントラクトアドレス宛てになっていないか

3つ目は意外なところで、ethereum.orgは、ERC-20トークンを扱うように作られていないスマートコントラクトに送ったトークンは、永久に失われる可能性がある、と説明しています。受け取る側のコントラクトに、届いたことを知らせる仕組みがERC-20には無いからだそうです。

ホワイトペーパーに載っているのはトークンのコントラクトの番地なので、送り先に入れる場所ではないんですね。

Polygonの公式ドキュメントも、POLの解説の中で、コントラクトアドレスは必ず公式の情報源で確かめるよう書いています(英数字が40文字も並ぶと、目がすべってしまうんですよね)。

この記事について

この記事は、COTの公式ホワイトペーパー、ethereum.orgの解説(ERC-20、サイドチェーン、ブリッジ、ガス、ウォレット)、Polygonの公式ドキュメント、デジタル庁が委託した調査の報告書をもとにまとめました。2つのコントラクトの関係や、使えるネットワークの案内は、COTの公式の告知で最新の情報を確認してください。

この記事は仕組みの説明で、暗号資産の売買を勧めるものではありません。

それでは、また次のCOTで❣️